表題番号:2020C-423 日付:2022/04/07
研究課題中国の一帯一路政策が国際海洋法に及ぼす影響と日本の対応
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 教授 池島 大策
研究成果概要
中国の一帯一路政策(BRI)は、現行の国際海洋法(国連海洋法条約)そのものに何らかの影響を及ぼすことを意図して策定されたものではなく、何らかの体系的・組織的な国家実行や活動を前提としているものでもない。BRI自体は、中国の経済的な発展を背景として、交易や物流の観点から国家間、地域間、大陸間などの場所を隔てて点と点を線や帯で結び、それをさらに面に拡張して関係性を深化させていく将来構想(海洋版絹の道(MSR))を内実としている。BRI/MSRは、緊張や対立を孕む可能性のある側面以外にも、今後の国際社会における法の執行や法整備などの広い側面から関係当事国間の協力から地域的な協力へと拡大発展の可能性も示唆している。