表題番号:2020C-379 日付:2021/06/23
研究課題社交不安症における自己注目のリアルタイム測定法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 講師 富田 望
研究成果概要
 社交不安症については、自己注目、注意バイアス、注意の向け方に関する誤ったメタ認知といった注意の問題が指摘されている。本研究では、オンラインでの調査研究を実施し、有効回答640名を自閉症スペクトラム傾向高群と低群に振り分け、群ごとに注意に関する各変数と社交不安症状との相関分析を実施した。その結果、従来適応的な注意の向け方と考えられてきた「現場視点(自己注目の対照概念)」について、自閉症スペクトラム傾向高群のみにおいて社交不安症状と有意な正の相関を示した。したがって、自閉症スペクトラムの程度が高い場合、現場視点の機能が変わる可能性が示唆された。