表題番号:2020C-316 日付:2021/04/22
研究課題超高速光制御に向けた光ブリーチング現象の物理解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 国際理工学センター(理工学術院) 准教授 賈 軍軍
(連携研究者) 産業総合技術研究所 主任研究員 八木貴志
(連携研究者) 早稲田大学 教授 牧本俊樹
研究成果概要
光ネットワークに代表される高速情報通信では、現在光導波路を瞬時に切り替えるMEMSスイッチングデバイスが主流であるが、申請者は近未来の光回路に必要な機械動作部のない超高速光スイッチングデバイスの創出を目的としている。2020年度に、高強度パルスレーザを用いて直接遷移型窒化物(InN)を照射することで、本来不透明な波長領域に光を透過することが確認し、光の透過を超高速で切り替えることが成功した。このブリーチング現象(不透明↔透明)を解明するため、産業総合技術研究所と共同で開発したフェムト秒時間分解過渡透過・反射測定装置を用いて、ブリーチング現象の物理機構を解明した。結果として、励起電子が一時的に励起準位を占有することによって、より多くの入射光が透過することが明らかになった。更に、過渡反射測定結果に基づいて、電子の励起によるバンド構造への影響を詳細に考察した。