表題番号:2020C-288
日付:2021/03/24
研究課題立体選択的酸化反応と動的速度分割を用いるP-キラルなPV化合物の実用的不斉合成
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 国際理工学センター(理工学術院) | 准教授 | 山本 佳奈 |
- 研究成果概要
本研究の目的は、様々な分野で用いられるP-キラルなリン含有化合物の実用的合成法の確立である。2020年度にはは、モデル化合物MeP(Ph)(o-An)を基質とし、キラルなフラビン誘導体とアミンを組み合わせたイオン対触媒を用いた空気酸化によるリン不斉中心構築法の確立を目指した。
予備実験より、既にフラビン誘導体と光学活性なアミンの一つである(+)-BINAMにより室温、10~24時間で定量的に目的物が得られていたが、さらに基質、フラビン触媒、(+)-BINAMの誘導体を用いて、立体選択性の向上を検討した。その結果、最適条件では24%eeまで立体選択性が向上し、また触媒系で選択性を左右する要となる部分構造が同定できた。今後は要の部分構造に着目し更なる選択性の向上を目指す。