表題番号:2020C-277 日付:2021/04/08
研究課題アクチン繊維の長距離アロステリー:その構造的基盤と生理的機能
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 上田 太郎
研究成果概要

Rng2CHDとよばれるアクチン結合ドメインが、骨格筋ミオシンIIによるアクチンフィラメントの運動を強く阻害することを示していたが、この結果を論文にまとめ、BioRxivにアップロードしたうえで投稿した。しかし査読者から追加実験を求められ、その対応を行ったところ、非筋ミオシンII(細胞性粘菌のミオシンII)による運動は強く阻害されないことが明らかとなり、想定される阻害メカニズムの再検討を迫られた。

また、この阻害機構には、見かけ上きわめて強い協同性が認められることがその特徴であるが、この協同性に、アクチンフィラメントの協同的な構造変化が関与するのか、記憶効果が関与するのかを実験的に区別するための実験の準備を進めた。