表題番号:2020C-271 日付:2021/04/01
研究課題変分法によるバリオン物質状態方程式の作成とコンパクト天体への応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 鷹野 正利
(連携研究者) 東北大学 助教 富樫甫
研究成果概要
クラスター変分法により、絶対零度ハイペロン物質の1バリオン当たりのエネルギーを計算する研究において、結合チャネルを考慮する手法を考案した。すなわち、陽子、中性子、Λ、Σ-が混在する系において、この4粒子の重ね合わせの状態でありかつ互いに直交する4種類の準粒子状態を考え、系はこの4種の準粒子の多体系と考える。そして結合チャネルを考慮し、準粒子中の重ね合わせの割合は系のエネルギーを最小にするように決定する。テスト計算を行い、結合チャネルの考慮によりエネルギーが減少する妥当な結果が得られた。ただしその効果は小さく、ハイペロン星の構造には大きな影響は見られなかった。