表題番号:2020C-219 日付:2021/04/12
研究課題廃棄物焼却灰中に含有するレアメタルとそのリサイクル資源としての可能性の検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 香村 一夫
研究成果概要
日本では、2000年に「循環型社会形成基本法」が制定された。しかし、近年においても廃棄物焼却灰の中には各種のメタル類が含まれている。本研究は、首都圏域・地方域、さらにそれらを都市ゾーン・過疎ゾーンに分類し、それぞれの区域に立地する廃棄物焼却施設から排出される灰のなかに含まれるメタル類の種類・その濃度およびそれらの化学形態を検討した。濃度は塩酸・硝酸を用いてメタルを溶出し、ICP-AESおよびICP-MS装置を用いて測定した。化学形態は、Tessier法および改良BCR法と呼ばれる逐次抽出を用いた。各メタル濃度から品位率を算出した結果、いくつかの焼却施設では回収に有望であるレアメタルが特定された。一方、焼却灰に含有する各メタルにおいて、焼却施設の相異による化学形態のおおきな違いは認められなかった。