表題番号:2020C-206 日付:2021/04/02
研究課題多様性を重視したネットワーク上の共進化アルゴリズムの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 菅原 俊治
研究成果概要

社会的立場でとるべき行動戦略は異なる。たとえば、同じ市場でも大企業と中小企業では、その影響力の差から最適戦略も異なる。マルチエージェントシミュレーションでは、人間やグループを社会の合理的主体(エージェント)と見て、それらに行動を同時学習させ、得られた社会システムの様相を調べることがある。このようなネットワーク解析では遺伝アルゴリズム(GA)がしばしば使われるが、「近隣の最適戦略は自分にも有意義である」を仮定しており、その特殊性や多様性は考慮されない。本研究では、多様性を近隣との共進化過程としてモデル化できる新GAアルゴリズムを提案した。今期は、複雑ネットワーク上でSNSをモデル化したゲームを実行し、その局所的特性(次数、近隣のノードの戦略など)から、戦略の多様性を得られることを確認した。