表題番号:2020C-175
日付:2021/03/22
研究課題絡み目コンコーダンスの研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 商学学術院 商学部 | 教授 | 安原 晃 |
- 研究成果概要
3次元球体内に埋め込まれた有限個(n個)の円周の集合を(n成分)絡み目と呼ぶ.2つのn成分絡み目LとL'がリンク・コンコーダントであるとは,LとL’が4次元球体内に埋め込まれたn個の円環の境界になるときをいう.また,この埋め込まれた円環をLからL'へのリンク・コンコーダンスと呼ぶ.
LからL'へのリンク・コンコーダンス全体の集合C(L,L')には,曲面リンク・ホモトピーという同値関係を定義することができる.C(L,L')の曲面リンク・ホモトピーによる剰余類全体の集合をC(L,L')/lhで表す.
研究代表者は,フランスの数学者Jean-Baptiste Meilhan氏との共同研究で,C(L,L')の各元cに対し,(ミルナー型と呼ばれる)不変量μ(c)を定義し,次の結果を得た: (1) μ(c)は曲面リンク・ホモトピー不変量である. (2) LとL'がスライス絡み目(つまり,L, L'は自明な絡み目にリンク・コンコーダント)の場合,μ(c)は, C (L,L')/ lhの完全分類を与える.