表題番号:2020C-152 日付:2021/03/29
研究課題ポストコロニアルにおける豪州先住民族諸語学習の構築の意義と組織化のメカニズム
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 前田 耕司
研究成果概要
 本研究は、消滅の危機に瀕する先住民族言語に対して国家はどのように向き合っているのか、日本と豪州の事例を中心にして、学校の教育課程における先住民族コミュニティ諸語学習システムの構築の可能性と課題についてライフスト-リ-分析の方法を交えながら考察した。
 日本においては、ユネスコが指定する「消滅の危惧言語」としてのアイヌ語の復興を後押しする取り組みは見られなかった。いっぽう、豪州では、伝統的な先住民族言語に加えて、クレオールやアボリジナル英語なども独立した個別言語のカテゴリーとして扱い、「先住民族コミュニティ諸語」として継承・復興していこうとするポストコロニアルの視点に立つプログラムが展開されていた。