表題番号:2020C-135 日付:2020/10/21
研究課題学習による行動変化におけるインスリンの作用機序の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 伊藤 悦朗
(連携研究者) 教育・総合科学学術院 助手 戸谷勇輝
研究成果概要

ヨーロッパモノアラガイLymnaea stgnalisは、ショ糖溶液とKCl溶液の連続投与により味覚嫌悪学習を習得する。この味覚嫌悪学習が長期記憶として保持されるためには脳内のインスリンの働きが重要であることが示唆されていた。今年度は、次の研究成果を得た。

(1)実験者の技術の有無に寄らずに一定の学習成績を出すために、コンピュータ制御による完全自動化の学習装置を作製した。

(2)学習後の軽い絶食によって、味覚嫌悪学習の記憶が呼びされることを見出した。さらには、その際に脳内のインスリン発現量が増加していることも明らかとなった。すなわち脳内インスリンが、味覚嫌悪学習の記憶呼び出しに重要であった。