表題番号:2020C-130 日付:2021/03/24
研究課題フランス西南部の中世都市家屋に関する歴史考古学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 堀越 宏一
研究成果概要

中世町家の建築方法には、大別して2種類とその混合型がある。

第一のタイプは、建物全体が石造である場合で、1階開口部をゴシック式尖頭アーチや半円・偏円のアーチで支え、2階には、店台の横の入り口から入り、2部屋程度の居住空間が広がっていた。

 第二のタイプの町家は、建物全体がハーフティンバー式の木造建築である。1階の戸口、店舗開口部、窓などの上辺が、石造アーチではなく、水平の太い木製梁によって支えられていた。

 両者の混合型としては、1階部分は石造の柱で支えられ、上部階がハーフティンバー式木造という場合である。

地域ごとに入手できる建築資材や経済力の違いに応じて、三者が適宜使い分けられたと考えられる。中世町家の建築方法には、大別して2種類とその混合型がある