表題番号:2020C-115 日付:2022/03/30
研究課題平安・鎌倉散文作品に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 新美 哲彦
研究成果概要

鎌倉時代書写の新出「若紫」巻を検討し、本文および『奥入』の特徴からも定家監督書写本であることを明らかにし、さらに巻末付載『奥入』が本文と別筆であること、新出本『奥入』の部分を脱落させたものが大島本『奥入』であることを明らかにした。

また、中世王朝物語については、『我が身にたどる姫君』や『恋路ゆかしき大将』についての調査を進め、さらに、『我が身にたどる姫君』の成立過程を再考、巻六は、後に別作者によって補われた可能性の高いこと、『風葉和歌集』成立時に巻四まで成立しており、その後巻五以下が成立し、作者も異にする可能性が高いことを明らかにした。