表題番号:2020C-090 日付:2021/04/09
研究課題学校評価における生徒・保護者アンケートの活用とその課題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 沖 清豪
研究成果概要
 学校評価制度における学校関係者評価は、生徒・保護者・地域住民と学校との間のコミュニケーション・ツールと見なされ、アンケート調査のみでは評価者としての保護者・地域住民による主体的・能動的な活動が期待できない。そこで、生徒・保護者による評価方法として採用されているアンケート調査を学校関係者評価に位置付けることの意義と課題について検討した。
 東京都立学校の学校評価では、保護者、生徒、教員がほぼ同一項目のアンケートを回答し、その傾向の比較が可能になっている事例がみられる。一方で、生徒・保護者対象のアンケートを活用することが期待されていつつ、その作成や分析は個別学校に委ねられており、課題を明らかにし、PDCAサイクルを機能させていくための課題が残されている。
 現状では学校評価結果自体の公表は進んでいるといえるが、学校関係者評価の結果、特にアンケート結果が多くの学校で適切に設計され、活用され、公表されていくことが期待される。