表題番号:2020C-081 日付:2021/03/31
研究課題戦国大名権力における意思決定過程の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 久保 健一郎
研究成果概要
  2020年度はコロナ禍により大幅に研究計画を変更せざるをえなかった。これまでに戦国大名権力の意思決定過程解明の一端として、小田原北条氏における3代当主氏康隠居後と4代当主氏政との関係、氏政隠居後と5代当主氏直との関係を検討していたが、北条氏においてさらに検討を重ねた。
 初代宗瑞から2代氏綱への代替わり時期は、通説に対して近年異説が示されたが、あらためて検討すると、なお通説は有力であり、そこには宗瑞と氏綱が隠居と当主によって大名権力の頂点である「当主権力」を構成するありさまが見られることを明らかにした。これが戦国大名権力の意思決定過程をどのように規定するかのさらなる解明が課題である。