表題番号:2020C-080 日付:2021/03/31
研究課題注意分割を伴う気晴らし技法が注意視野と反すう思考に及ぼす影響の検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助教 石川 遥至
研究成果概要


新型感染症の影響により,当初予定していた実験は実施できなかったため,オンライン調査を実施した。本調査は,不快な物事について考え続ける反すうが抑うつに及ぼす影響,およびこの影響に対する注意制御スキルの調整効果を2時点で測定するものであった。本学の大学生・院生150名のデータを分析対象とした。この結果,注意制御スキルのうち,選択的注意・分割的注意が高い人は,反すう思考を行いやすい場合でも後の時点(3か月後)の抑うつの上昇にはつながらないこと,一方,転換的注意が高い場合には逆に,反すう思考の行いやすさが後の時点での抑うつの高まりにつながることが示された。