表題番号:2020C-064 日付:2022/04/08
研究課題日墺交流に関する実地研究~文化親善大使としてのウィーン少年合唱団を中心に~
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 渡辺 愛子
研究成果概要

本研究課題では、オーストリア文化交流の象徴として名声を博すウィーン少年合唱団の果たす役割について現地で量的統計調査する予定であった。しかし、コロナウィルス(COVID-19)の世界的流行によってミサやコンサートは軒並み中止となり、最大の収入源である海外ツアーがすべて中止になったことで合唱団は財政難から崩壊の危機に直面することとなった。唯一、観客数を大幅に制限して演目を再開した専用コンサートホール「MuTh」で、来場者に聞き取り調査を行う機会に恵まれた。コロナ禍という世界的危機により、芸術・文化交流の分野の活動がいかなる被害を受けるのかを目の当たりにした一方で、さまざまな規制に縛られた人々が渇望するものもまた、こうした芸術・文化交流の分野であることを期せずして知ることとなった。