表題番号:2020C-035 日付:2021/03/25
研究課題「ルイサちゃん殺人事件」(1908年キューバ、アラクラネス)にみられる人種主義について
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 准教授 岩村 健二郎
研究成果概要
20世紀初頭のキューバで起きた「アフリカ系宗教実践者」による“一連の”「幼児生贄殺害事件」について扱った。1904年から1923年に、“白人”の幼児を“黒人”のアフリカ系宗教実践者が略取・殺害したとして類型化された事件が8件あり、連続的に先例を参照しながら事件の「構築」が行われた。新生共和国キューバにおいて、「アフリカ系社会構成員」が公的空間で可視化され始めたのがこれら事件の報道であり、それは「犯罪」と特定の「人種」を結節させる場でもあった。こうしたことを、当時の主要定期刊行物をデジタル・アーカイブ化しながら分析した。