表題番号:2019R-084 日付:2020/05/28
研究課題企業不祥事における対企業金銭制裁制度の研究:北欧法制をふまえた刑商事法統合研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 教授 松澤 伸
研究成果概要

企業不祥事を引き起こした法人の役員や従業員、ひいては法人それ自体に対する法的対応としては、刑事制裁(刑事法上の措置)、課徴金(行政法上の措置)、損害賠償請求(民事法上の措置)など、幾重にも渡った対応が準備されているが、果たしてこうした法的制裁が、企業犯罪を抑止する上で、十分に機能しているのであろうか、というのが、本研究の問題意識である。本年度は、この問題意識をさらに明確化するため、基本的事項について再度確認することとし、罰金制度の本質について、企業制裁制度の刑事法側のベースラインという観点から、検討を加えた。具体的には、罰金制度についての論文を英文で作成した。これは、本年度中に、Routledgeより公刊されるNathalia Viblaほか編によるアンソロジーに収録される予定である。