表題番号:2019R-037 日付:2020/05/02
研究課題ミクロ-メソ構造制御に基づくシロキサン系自己修復材料の創製
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 下嶋 敦
(連携研究者) 応用化学専攻 修士課程1年 岸 雅史
研究成果概要
外部から受けた損傷を自発的に修復する能力を有する材料が近年注目されている。本研究では、Si-O-Si骨格の分子レベルの制御に基づき、シロキサン系自己修復材料の設計を行った。二重のトリシロキサン環構造を有するカゴ型シロキサンオリゴマーをビルディングブロックとして用い、ポリジメチルシロキサンで分子間を架橋することによって3次元的なシロキサンネットワークを形成した。この材料は、高温多湿条件下でクラックを自己修復する能力を有することが確認された。クラック破断面のカゴ型ユニットが開裂することによってSi-OH基が生成し、脱水縮合によって修復が起こったと推定された。