表題番号:2019R-015
日付:2020/03/26
研究課題憲法機関の協働を通じた生存権の実現枠組みに関する比較法的研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 教授 | 遠藤 美奈 |
- 研究成果概要
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アパルトヘイト後の南アフリカ共和国憲法の運用に関する国際的な研究の進展を契機に、社会的・経済的権利の実現方法に関する議論が諸外国において活発化している。本研究は、これらの議論を参照し分析することを通じて、憲法機関の協働を通じた生存権の実現枠組みを構想することを目指すものである。本課題においてはとくにカナダでの理論的展開に着目し、現代の官僚国家を前提とした法の関係的把握に関する理論と、この理論に依拠しつつ展開された「対話としての裁量」理論の理解に努めた。この作業を通じて、これらの理論が受給者の自律が促進されるような関係性を憲法機関のそれぞれにおいて構想する手掛かりになりうるとの見通しを得た。