表題番号:2019Q-029 日付:2020/04/21
研究課題両極性半導体薄膜材料における欠陥構造解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 国際理工学センター(理工学術院) 准教授 賈 軍軍
(連携研究者) 青山学院大学 教授 重里有三
(連携研究者) 産業技術総合研究所 主任研究員 満汐孝治
研究成果概要
本研究課題では、半導体の機能のオリジンであるpn接合現象に着目し、n型伝導とp型伝導の両方を持つ両極性SnO薄膜における電気伝導特性と欠陥構造との関係性を解明することを目的とした。反応性スパッタを用いて非化学量論組成を持つSnO薄膜を作製し、ホール測定によるp型伝導であることを確認した。光電子分光法(XPS)およびX線構造解析(XRD)によるSnO薄膜中に少量なSnO2とSn3O4相が存在することが明らかになった。また、僅かな化学組成変化に対して、SnO薄膜の電気特性は大きく変化する。これはp型伝導に寄与する格子間酸素と化学組成変動のトレードオフ関係によるのものだと考えられる。以上の研究結果はJournal of Applied Physicsにアクセプトされた。