表題番号:2019Q-027 日付:2020/04/08
研究課題高エネルギー実験と宇宙観測に基づく現実的な高次元超対称模型の探索
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 安倍 博之
(連携研究者) 北海道大学 教授 小林達夫
(連携研究者) 高エネルギー加速器研究機構 研究機関講師 阪村豊
(連携研究者) 早稲田大学 講師(任期付) 青木俊太朗
(連携研究者) 早稲田大学 大学院生 今井颯亮
(連携研究者) 早稲田大学 大学院生 竹本賢太
研究成果概要
素粒子統一理論の有力候補とされる高次元超対称理論に基づき、物質場の現実的なスペクトラムの生成と、現象論的に要請される超対称性の自発的破れを伴う余剰次元の安定化を、単一の枠組みで実現可能な理論のパラメータ領域の絞り込みを行った。このような領域ではヒッグスボソンにも非自明な世代構造が現れる傾向があり、これが高エネルギー実験に及ぼす影響についても考察した。さらに、高次元超対称模型の4次元有効理論は必然的に、拡張された超対称性をもつことが知られており、本研究では通常の2倍の超電荷をもつN=2拡張超対称理論における超対称性の破れの構造を調べた。以上の成果をもとに、同模型が持つパラメータの許容領域を更に絞っていくことで、素粒子統一理論の探求に向けた強い指針が得られると期待している。