表題番号:2019Q-010 日付:2020/02/24
研究課題愛着の内的作業モデルの潜在的側面が潜在的情動制御に及ぼす影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 上淵 寿
(連携研究者) 教育学部 学部学生 福島健太郎
研究成果概要

本研究の目的は,愛着の内的作業モデル(internal working model: IWM;幼少児の愛着関係から導出された人の個性としての愛着。パーソナリティの基盤となる)の潜在的側面(意識しにくい面)が,潜在的情動制御に与える影響を調べることであった。20名の成人を対象に実験を行った。その結果,IWMの対人不安から潜在的情動制御に対して,負の影響がみられた。すなわち,他者から見捨てられる不安が弱いほど,非意識的な情動制御を行わない傾向がみられた。一方,不安を喚起する画像の閾下提示は,潜在的情動制御に正の影響があった。ゆえに,不安は潜在的であっても,それへの情動制御を促すことが示された。