表題番号:2019N-020 日付:2020/03/30
研究課題チオ基を配向基とするカルボヘテロ原子化による高効率分子変換法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 柴田 高範
(連携研究者) 先進理工学研究科 修士課程2年 杉山 颯
研究成果概要
炭素ヘテロ原子結合の開裂を伴うカルボヘテロ原子化は、原子効率100%で炭素炭素と炭素ヘテロ原子結合を同時に形成できる理想的な合成変換である。報告者は、配向基としてさらなる合成変換可能なチオ基を用いた反応を総括的に検討しており、既にアルキンのアルキニルチオ化を達成した。今回、チオ基の配向性を利用したアルケニルチオ化、アリールチオ化への展開を行った。その結果、2-メチルチオフェニル基を有するアルケニルスルフィドに対して、カチオン性Rh触媒とジフェニルホスフィン配位子を用いることで、種々の末端アルキンに対するビニルチオ化、アリールチオ化が進行し、合成中間体としてビニルスルフィド類が得られた。