表題番号:2019E-117 日付:2020/05/08
研究課題分子シャペロンの結合解析に基づいた多剤耐性機構の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 講師 田中 昌子
(連携研究者) 理工学術院 教授 合田 亘人
研究成果概要
 がん細胞は1つの細胞障害性抗がん剤に対して耐性を獲得すると、作用機序の異なる他の種類の抗がん剤に対しても耐性を示すようになる。多剤耐性の獲得は二次治療以降の治療成績を下げるため、耐性の分子機構の解明と克服は重要な課題である。申請者はタンパク質の立体構造を安定化する分子シャペロンと結合するタンパク質の解析手法を開発し、抗がん剤の新たな耐性因子を同定した。そこで、本手法を応用し、細胞障害性抗がん剤に耐性となった4種類の胃がん細胞株を解析し、共通する分子シャペロン結合タンパク質を解析することで、多剤耐性の獲得に関わる候補分子をスクリーニングした。その結果、4種すべての抗がん剤に共通する分子を6分子同定した。