表題番号:2019C-721 日付:2021/04/07
研究課題18世紀フランスにおける海産物の流通構造-大西洋沿岸のイワシ漁を中心に-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 准教授 君塚 弘恭
研究成果概要
 本研究課題は、18世紀フランスの大西洋沿岸で行われたイワシ漁と塩漬けイワシの流通構造について解明することを目的として実施された。申請者は、塩漬けイワシの生産と輸送の基地となっていたブルターニュ地方のコンカルノーの港湾活動を調査し、その結果次のようなことが明らかとなった。その結果、18世紀におけるイワシ漁の発展と塩漬けイワシ商業の発展により、船乗りたちの活動がイワシ漁に集中し、輸送業と漁業の分業が進行していたことがわかった。また、塩漬けイワシ生産に必要な食塩の需要が高まり、それによってナントの重要性が高くなっていった。成果は、 « Les activités portuaires de Concarneau au XVIIIe siècle»として、フランス語の論文集の中で出版される予定である。