表題番号:2019C-714 日付:2020/03/19
研究課題正常-がん細胞間作用によるがん細胞増殖抑制機構の化学生物学的解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 仙波 憲太郎
研究成果概要
本研究では、正常細胞―がん細胞間作用を作用標的として、変異KRAS遺伝子を発現する細胞(がん細胞のモデル)の増殖抑制を誘導する抗がん化合物の作用機序の解明を試みた。ヒット化合物について約30個の類縁体を検討した結果、構造活性相関が見出された。また、ヒット化合物を磁気ビーズに共有結合させた化合物ビーズを用いて、化合物特異的に結合したタンパク質のアフィニティー精製を行い、これらタンパク質をLC-MS/MSにより同定した。その結果、ヒット化合物に特異的に結合を示すタンパク質を複数同定した。今後、これらタンパク質をコードする遺伝子のノックダウン実験により、化合物との結合による機能変化と、正常細胞によるがん細胞の増殖抑制機構解明との関連の解明を進める。