表題番号:2019C-674 日付:2020/05/11
研究課題『源氏物語』の享受に関する研究-源氏絵を中心に-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 助手 篭尾 知佳
研究成果概要
本研究は、近世に『源氏物語』がどのように享受されたのかという問題について、源氏絵という角度から考えたものである。早稲田大学図書館には『源氏物語』に関連する古写本や版本、絵画などの貴重な資料を多く揃えた九曜文庫があり、この文庫には近世の絵画界の二大流派である、土佐派・狩野派の絵師による源氏絵も所蔵されている。本研究では、その中でも土佐派の源氏絵に注目し、早大図書館に所蔵とその他の美術館・寺社に所蔵の土佐派の源氏絵の場面選択や構図について、比較分析を行った。その結果、早大図書館にある土佐派の絵師が手がけた白描の源氏物語画帖は、土佐光則の様式の源氏絵の場面選択や構図と相似していることを読み解いた。