表題番号:2019C-672 日付:2020/02/24
研究課題生涯学習を阻害する work avoidance 目標と退屈感情の問題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 上淵 寿
研究成果概要

本研究の目的は,work avoidance 目標(以下WA;できる限り努力せずに課題を遂行しようとする志向性)が,退屈感情を介して成人の学習に及ぼす影響を調べるものである。200名の有職者を対象に,調査を行った。その結果,WAから退屈感情に正の影響が認められた。さらに,WAと退屈感情から浅い学習方略(暗記等)の使用へ負の影響がみられた。つまり,WAと退屈感情が高いほど,浅い学習方略を使用しない傾向がみられた。一方,WAと退屈感情から深い学習方略(モニタリング等)のへの影響は,ほとんどみられなかった。ゆえに,WAや退屈感情は学習を阻害するが,それは主に表面的な学習にとどまることが見出された。