表題番号:2019C-663 日付:2020/04/10
研究課題ミュンヘン現象学派における本質学の研究:M・ガイガーを中心に
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 峯尾 幸之介
研究成果概要
本研究では、「本質学」としての現象学理解を念頭に(1)ミュンヘン学派および(2)初期フッサールの思想の調査を行った。1については、A・フィッシャー、M・ガイガー、Th・コンラートを中心に研究し、2についてはHua Mat Vの判断論講義(ミュンヘンの現象学者が受講していた)を研究した。また、ドイツのバイエルン州立図書館に出張し、そこに残されている遺稿を閲覧、研究した。そのなかには、ミュンヘンの現象者による中期フッサールの『イデーンⅠ』や、カント、ヤスパースなどにかんする講義のノートが見出され、とりわけ前者は、中期フッサールによる超越論的現象学からの離反の所以を理解するうえで重要な資料になった。