表題番号:2019C-593 日付:2020/03/13
研究課題日本におけるオオセグロカモメの個体数急減要因の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 准教授 風間 健太郎
研究成果概要

オオセグロカモメはここ20年ほどでその生息数を7080%も急減させている。カモメ類は近年海洋環境の悪化にともない漁港や都市部において栄養価の低い人工餌をより多く利用するようになったといわれるが、その利用頻度や繁殖への影響は不明な点が多い。本研究では、本種の減少要因の一端を解明するため、動物装着型の小型GPS追跡技術によってオオセグロカモメの人工環境(漁港、廃棄物処理場、都市部)での採餌頻度を個体レベルで明らかにした。北海道利尻島において5個体にGPSを装着した結果、本種繁殖個体は昼夜を問わず70%以上もの時間を漁港で過ごしていることがわかった。また、ヒナへの給餌物の半分以上は、漁業廃棄物であった。