表題番号:2019C-588 日付:2020/05/09
研究課題傷病労働者の適正処遇実現にむけた労使対話システムの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 准教授 鈴木 俊晴
研究成果概要
 2019年度は、傷病労働者の適正処遇に向けた労使対話システムを考察する前段階として、2018年に成立した働き方改革関連法のうち、労働衛生政策に関わるものの政策分析をおこなった。そこでは、労働者の健康管理をおこなうための労働時間の把握義務や面接指導の対象範囲の拡大、また産業保健機能の強化がなされた。おおむね肯定的に評価できる。
 もっとも、課題もある。第1に、健康被害が相対的に多いとされる小規模事業場における労働衛生政策があまり進展していない点である。第2に、「働き方改革」と銘打ちながら、フリーランスなど、近年増加している労働契約関係にない就労者に対してサポートを行うような労働衛生政策が見えてこない点である。