表題番号:2019C-569 日付:2020/04/01
研究課題深層学習応用に向けた細菌叢の特徴解析とデータ生成
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助教 西田 暁史
研究成果概要
 過敏性腸症候群(IBS)は腹部の痛みや不快感、膨満感や便の不規則性などの症状を特徴とする胃腸障害であり、器質的損傷はない。このIBSは腸内細菌叢と密接に関係していることが現在までに分かっているが、IBSを診断または評価するための客観的なバイオマーカーはまだない。そこでIBS患者の糞便の腸内細菌叢プロファイルを調査し、機械学習を使用した腸内細菌叢解析に基づくIBS診断モデルの確立を試みた。
 その結果、IBSを診断する機械学習モデルの構築に成功した。また、IBS診断には短鎖脂肪酸よりも細菌叢により大きな情報が含まれていることが分かった。本研究で開発した機械学習モデルは、糞便から他の病気含めてIBSを一次診断するのに役立てることが期待できる。