表題番号:2019C-565 日付:2020/03/25
研究課題金触媒を用いた連続的ヒドロアリール化による共役ドナー-アクセプター分子の効率合成
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助教 伊藤 守
研究成果概要
本研究は、2つのアルキン部位を持つ分子に対して分子内ヒドロアリール化を連続的に進行させることで、ドナー‐アクセプター型共役系分子の合成を目的とした。反応点かつドナー性部位として求核性の高い3,5-ジメトキシフェニル基を導入したオルトフェニレン架橋1,5-ジインを用いて金触媒存在下反応を行うと、連続的ヒドロアリール化が進行し縮合多環式芳香族化合物の合成に成功した。またアルキン上の置換基として電子求引性基を置換した基質を用いることでドナー‐アクセプター型共役系分子の効率合成に成功した。さらに架橋部に2,3-ナフチレンを持つ基質を用いてキラル金触媒存在下反応を行い、らせん不斉を有する[5]ヘリセンの不斉合成を達成した。