表題番号:2019C-562 日付:2020/02/24
研究課題初期宇宙を用いた重力非最小結合の解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助手 佐藤 星雅
(連携研究者) 早稲田大学 教授 前田恵一
研究成果概要
曲がった時空上で場の量子化を行うと重力との非最小結合が導入される。本研究では量子効果が影響を与える高エネルギーの初期宇宙を用いてこの非最小結合の妥当性を検証した。宇宙背景放射の観測結果から宇宙初期に加速膨張(インフレーション)の存在が期待されることから、この膨張が非最小結合によって引き起こされるか考えた。膨張を引き起こす場はHiggs場を仮定した。本研究では特に加速膨張後の再加熱期に注目し、現在の標準理論であるビッグバン宇宙論との接続が可能か検証した。重力との非最小結合には不安定性を引き起こすものがある。本研究ではこの不安定性が他の非最小結合によって回避できることを示した。