表題番号:2019C-512 日付:2020/12/07
研究課題旧石器人の石材採取行動と石器製作-利根川石材の利用-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 長崎 潤一
研究成果概要
 本研究は旧石器人の石器石材採取行動の解明を目的とする研究である。南関東の旧石器遺跡ではしばしば利根川産の安山岩、黒色頁岩で製作された石刃が発見される。しかしながら、原産地近傍の利根川上流域での調査事例は少なく、その解明に支障をきたしている。本研究では利根川産安山岩・黒色頁岩製の石刃を出土する遺跡として知られる、群馬県みなかみ町後田遺跡の発掘調査を行い、新資料の獲得を目指した。調査期間は10月12日から19日である。上層で古代の竪穴住居跡が検出され、鉄斧、椀型鉄屑など製鉄関連遺物が出土した。住居エリア外に旧石器調査区を設定し、AT層下位で大型石刃石核を検出し、旧石器包含層の広がりを確認した。