表題番号:2019C-506 日付:2020/03/23
研究課題共生社会意識の構造の探索:社会の中の格差や分断を"容認"する意識の実態把握と分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 岡本 智周
研究成果概要
 本研究は、社会的共生を促進ないし阻害する諸個人の意識やその背景要因を構造的に把握し分析するものである。2019年度は特に、「社会の中の格差や分断を“容認”する意識」の実態把握と分析に焦点を定めて研究を進めた。具体的には、第1に、前年8月に行った調査のデータを分析し、社会的格差の拡大に対して「やむをえない」とする回答の背景の探索を行った。第2に、2018年調査の内容を改訂し、「格差・分断容認意識」の背景と影響をさらに多面的に把握するための調査を2019年10月に実施した。「無前提的平等主義」に基づく意識と態度が「格差・分断容認意識」の核にあり、社会的疎隔を固定化する要素となっていることが析出された。