表題番号:2019C-504 日付:2020/02/07
研究課題語の形態-意味間の対応関係における-一貫性効果の検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 日野 泰志
研究成果概要
実験参加者に刺激に対する語-非語判断を求める語彙判断課題を使って、語の形態-意味対応の一貫性効果の観察を試みた。語の形態-意味対応の一貫性とは、ある語の形態類似語が類似の意味を共有する程度を反映した変数である。本研究では、この変数の効果を行動データばかりでなく事象関連電位も含めて検討した。実験の結果、行動データには一貫性効果は観察されなかったものの、事象関連電位のN400の振幅に一貫性効果が認められた。この結果は、語の意味活性化プロセスにおいては、形態類似語の意味も活性化し、意味間の不一致性が評価されて最終的は語の意味が選択されるという処理が介在する可能性を示唆するものと思われる。