表題番号:2019C-467 日付:2020/11/09
研究課題個別大学のチャーターに関する実証的研究―早稲田大学の卒業生と社会的認識の分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学総合研究センター 助手 遠藤 健
研究成果概要

 本研究は、早稲田大学を事例に、卒業生の定性的データ、及び社会的認識に関する定量的データの分析を通して、個別大学のチャーターを実証的に明らかにしようと試みるものである。

学校教育における生徒の社会化過程において、外部社会から正当化されるチャーター効果がある(Meyer 1977)。高校から大学への移行における社会化過程において、個別大学のチャーターが、当該大学生の資質・能力やキャリアの形成に与える影響は少なくない。

このような問題意識から、本研究ではチャーター理論に基づきながら、早稲田大学を事例に大学が学生に求める資質・能力を1970年代から刊行されている『早稲田フォーラム』から抽出、分析することを通して、個別大学が求めるチャーターを明らかにすることを目指した。

特集目録や原稿目録の整理を通して明らかになったことは、以下の通りである。第一に、定期的に早稲田大学生が身につけるべき資質・能力について議論されている。第二に、それらは、1980年代に学生の出身地の多様性が関東圏に偏ってきた時に、より議論されていた。第三に、大学が求める資質・能力を育成するために、入試制度やカリキュラム、大学院等について検討していた。