表題番号:2019C-459
日付:2020/05/08
研究課題新規オキサリプラチン耐性因子の分子機能解析
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 高等研究所 | 講師 | 田中 昌子 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 教授 | 合田 亘人 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 教授 | 仙波 憲太郎 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 助教 | 中山 淳 |
- 研究成果概要
- 申請者はこれまでに第三世代の白金製剤であるオキサリプラチンの新たな耐性因子としてStromal cell-derived factor-2 (SDF-2) を同定した。しかし、SDF-2がどのような分子機構によって耐性を生じさせるのか分かっていない。そこで、内因性のSDF-2を認識する抗体の作製や、SDF-2安定発現および欠損細胞の樹立により、SDF-2の分子機能の解明を目指した。その結果、SDF-2はがん細胞において小胞体に局在することが明らかとなった。さらに、SDF-2の欠損は主要な小胞体機能である小胞体ストレス応答や糖鎖修飾に影響を与えなかったが、小胞体のCa2+の枯渇を引き起こした。SDF-2はSDF2L1と同様に小胞体分子シャペロンであるBipのタンパク質修復サイクルに寄与すると考えられてきたが、新たに小胞体のCa2+貯蔵の恒常性維持に関与することを明らかにした。