表題番号:2019C-458 日付:2020/06/10
研究課題異常細胞の抗原提示と正常上皮細胞による認識排除機構
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 講師 丸山 剛
研究成果概要
我々は機能未知である受容体膜タンパク質(Suboptimal alteration recognizing proteinAltRと命名)に注目したAltRはそのドメイン構成から免疫系に関わると予測されてきたが、同受容体を活性化するリガンドは不明であり、上皮細胞にはほとんど発現しない。しかし興味深いことに、AltRはがん変異細胞の硬さ依存的に上皮細胞でも誘導されることを見出した。硬さにより誘導されたAltRRasV12の発現依存的に形質膜に移行促進された抗原提示関連膜タンパク質を認識するこのように、異常細胞を認識することで、正常細胞の排除能を惹起する。このことは、非免疫系である上皮細胞は抗原提示変化を認識できるという、免疫細胞に類似した機能が備わっていることを世界で初めて示した例である