表題番号:2019C-376 日付:2021/04/20
研究課題米中二超大国間における最近の国際海洋法履行状況の比較研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 教授 池島 大策
研究成果概要

米中二国間は、既に相当緊張した関係を有する中で特に東アジア周辺海域において、様々な形で対立を先鋭化させている。米国側およびその同盟諸国側からすれば、、中国の海洋進出が海警の公船による尖閣周辺への出現頻度の増大、常態化、南シナ海における海洋構築物の建造、要塞化、周辺警戒取締りの増大等を当該海域における米国優位の現状に挑戦し、また改変する行動に映る。しかし、米国の世界の警察としての行動は、トランプ政権下までに相当変容し、航行の自由作戦による自国の主張の貫徹と相手国への譲歩の強制(威嚇)、特に中国の沿岸に近い海域での従来の行動は、総合的な国力を付けてきた現在の中国にとっては、自国の安全保障の確保のためには欠かせない、分相応の(対抗)措置としての意味合いを持ちうる。