表題番号:2019C-344 日付:2020/04/07
研究課題ヴァーチャルリアリティを用いた社交不安者の視点取得に関する検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 講師 富田 望
研究成果概要
 本研究では、社交不安の維持要因である「観察者視点による自己注目(他者視点を用いて自己をネガティブに評価すること)」とスピーチ中の眼球運動との関連性を検討した。大学生34名を対象に、視線追跡装置を装着した上でスピーチ課題を実施し、スキャンパス(視線が泳ぐ程度)を測定した。また、質問紙を用いてスピーチ中における観察者視点の程度を測定した。その結果、両者の間には負の相関が示され、観察者視点を取るほどスキャンパスが短くなることが示唆された。以上より、今後の研究においてヴァーチャルリアリティ上で観察者視点を修正する訓練を行う際に、スキャンパスが訓練効果の指標として役立つ可能性が考えられた。