表題番号:2019C-343 日付:2020/04/08
研究課題性犯罪加害をした者の認知的反応傾向と静的リスクの関連
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 講師 野村 和孝
研究成果概要
  本研究は,性犯罪加害をした者の認知的反応傾向と静的リスクの関連の検討を目的とした。依存症専門外来を有するクリニックに通院する性嗜好障害患者のうち性犯罪加害の経歴がある者を対象に,認知的反応傾向の測定として,ST-IAT(野村, 2017)とVTT(東本・五十嵐・小堀・野村・伊豫,2013)を実施し,静的リスクの測定として,Static-99日本語版(原田・野村・嶋田・大石,2014)を実施した。本研究の結果,静的リスクは,刺激に対する評価を測定するST-IATとの関連がみられなかった一方で,刺激へのとらわれを測定するVTTとの関連がみられた。このことから静的リスクが高い者は,刺激へのとらわれが強い可能性が示唆された。