表題番号:2019C-339 日付:2020/03/10
研究課題ゲノム編集技術を応用した老化とがん化の共通原理の解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 千葉 卓哉
研究成果概要

我々はinsulin/IGF-Iシグナル関連分子と示唆されるWD repeat-containing protein 6 (WDR6) を遺伝子サブトラクション法により同定し、脳においては摂食調節に重要な視床下部において高発現していることを見出した。本研究では、WDR6の機能欠損による表現型解析をin vivoおよびin vitroにおいて行った。全身性WDR6 KOマウスおよび野生型マウスを、自由摂食(AL)および30%カロリー制限(CR)で飼育した4群のマウスを用いて体重や摂食量の変化など基礎的パラメーターを解析した。また、HeLa細胞を用いてWDR6をノックアウトし、オートファジー関連タンパク質の発現解析を行った。その結果、WDR6の発現低下は栄養センシングに関わる因子の活性を抑制し、オートファジーの活性化、さらには脂肪組織においてCRの効果を模倣する可能性が示唆された。