表題番号:2019C-285 日付:2020/02/25
研究課題光波長ルーチングネットワークにおけるMIMO処理の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 坪川 信
研究成果概要
通信容量の増大を目指し、マルチコア光ファイバ(MCF)を利用した空間多重伝送方式(SDM)が研究されている。通常、MCFでは隣接コア間で光クロストークが発生、伝送劣化を招くため、受信機で光MIMO処理を適用し信号回復を実現する。従来、多くの研究では単純な1つのMCF伝送路モデルが扱われており、途中に光スイッチを介した複数MCFが接続されるようなモデルは未検討であった。本研究では仮想的に光スイッチを介在したMCF伝送路を想定し、スイッチ挿入が及ぼす伝送容量への影響を解析した。その結果、消光比が低いMCFでは、スイッチがチャネル伝搬行列の固有値の分散を拡大し、大幅な伝送容量劣化を生じさせることを示した。成果は学術誌に投稿された。