表題番号:2019C-277 日付:2020/04/25
研究課題GPNMBによる糖代謝制御機能の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 合田 亘人
(連携研究者) 先進理工学専攻 修士 大串 悠斗
(連携研究者) 先進理工学専攻 修士 田中 大志
研究成果概要

Gpnmb (glycoprotein nonmetastatic melanoma protein B)は骨大理石病ラットの骨芽細胞で同定された1回膜貫通タンパク質である。本研究では、生体内糖代謝制御における肝臓のGpnmbの役割を解析した。正常マウスの肝臓にGpnmb遺伝子を一過性に発現させると、肝糖新生能の低下を伴った糖処理能力が増強されることが分かった。また、この結果に一致して、糖新生律速酵素のPEPCKG6Paseの遺伝子およびタンパク質の発現レベルが低下することを見いだした。さらに、初代培養肝細胞を用いて、Gpnmb遺伝子のノックダウンを行った結果、糖新生律速酵素の遺伝子の発現増強と糖産生の増加を見出した。これらの結果より、Gpnmbは肝糖新生を抑制することで血糖を調節する因子であると結論づけた。