表題番号:2019C-271
日付:2020/03/31
研究課題真正粘菌変形体細胞形状のスケール則
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 先進理工学部 | 教授 | 高松 敦子 |
- 研究成果概要
真正粘菌変形体は、多核の巨大単細胞生物であり、その巨大な細胞体を維持するために、輸送管ネットワークを形成しタンパク質、栄養分、酸素などを身体中に運搬する。申請者のこれまでの研究で、様々なサイズの粘菌について通常環境で酸素消費量を計測した結果、大きいサイズの領域では、ほぼ(酸素消費量)∝(サイズ)^αのスケール則に従う(α<1)ことを見出している。ところが、小さいサイズの粘菌では、この法則には従わない。そこで本研究では、スケール則から外れる臨界点前の粘菌形状を調べた。その結果、粘菌のサイズに応じてネットワークの分岐の深さが大きく異なることがわかった。さらに、Westらの理論を応用し、スケール則転移が階層性の深さだけで説明できるか検討した。