表題番号:2019C-263 日付:2020/04/01
研究課題ボロン酸とボロン酸イオンの反応性の逆転に関する速度論的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 石原 浩二
研究成果概要
 ボロン酸(RB(OH)2)とボロン酸イオン(RB(OH)3)の反応性を正しく理解することは、より優れたボロン酸型糖センサーの開発の基礎となる。しかし、両者の反応性を同時に評価できる反応系は、限定的である。我々はこれまで、反応系を適切に設計し、精密測定・解析を行うことにより、両者の反応性の評価を行ってきた。本研究では、アリザリンレッドSとフェニルボロン酸誘導体の反応系を用いることにより、ボロン酸のpKaが高くなるにつれ両者の反応性に差がなくなり、遂には反応性が逆転することを実験的に確かめた。また、なぜこのような現象が起こるのかを、両者の反応機構の違いに基づいて解釈した。